らーめん 萬亀@秋田

2016年10月28日/らーめん 萬亀/秋田/
ブレンド(塩)/680円
泣ぐ子はいねがー!泣ぐ子はいねがー!
(全身藁まみれでナタ包丁片手に白目を剥きながら)
さー!いよいよ新鮮ななまはげの産地・秋田にやってまいりましたぞーっ!
日本橋ヨヲコ先生の画業20周年Tシャツを先行販売していただく、
横手の「増田まんが美術館」に伺うのは明日の予定なので、
今日は思う存分秋田のラーメンをエンジョイさせていただきます!
この日のために秋田の行きたいお店を何軒もピックアップし、
営業時間や交通手段などを考慮して緻密に緻密に行程を練り上げ、
超ー完璧すぎるスケジュールを組んで臨んでますからねこちとら!
そのために貴重な仕事の時間を台無しにしてますからね!
そんなクズがお送りする秋田ラーメン紀行2016の記念すべき1軒目に選んだのは、
先日のラーツ部山形遠征でも感動した『ケンチャンラーメン』です!
酒田に本店がある山形のソウルフード的存在のケンチャンだけど、
なんと秋田にも支店があるんですねー!そりゃ行きますよねー!




まだまだ夢眠ねむな朝一番7時55分の飛行機で、
羽田空港を発ち秋田空港にとうちゃこしたのが9時ジャスト。
さっそく巨大ななまはげ先生&スギッチに歓迎していただき恐縮です!
しかし果てしない便意をゆっくりと解消するヒマもなく、
ワタワタと9時15分発のリムジンバスに飛び乗って約40分、
数年ぶりのJR秋田駅にとうちゃこしたのが10時ジャストで、
そのまま10時16分発の奥羽本線で上飯島駅まで一気に移動。




そこから国道7号線の船川街道を北に歩くこと約10分、
ようやく『ケンチャンラーメン』の店舗が見えてきましたよ!
東京からノンストップで実に片道5時間半かけてのラーメンですぜ!
我ながらつくづくどうかしてるとは重々思っております!
それにしてもこちらは完全不定休な上に電話番号も非公開で、
情報を発信するSNSの類いも一切やっていないという、
俺としては間違いなく花道を喰らうフラグがビンビンに勃ってますね!ガッハッハ!


ビーン!ビビビーン!
飛行機だー電車だーと意気揚々とツイートしていた自分が本当に恥ずかしい…!
思わず腰が抜けてしばらく店舗の前にしゃがみ込んでました…!
もうこうなったら上飯島なんてまったく用もへったくれもないので、
さっき降りたばかりの駅のホーム待合室に戻って、
30分後にやって来るはずの電車をボンヤリと待っていると、
奥の線路をスーッと電車が秋田方面へ向かって通過していきますよ…!

なんと上飯島駅は道路を挟んでホームがふたつあって、
秋田方面へ行く上り線には向こう側からじゃないと乗れないのでした!
分からねぇよ!そんなローカル線のローカルルールなんて!
今の電車を逃したってことは…と慌てて時刻表を確認すると、
次の秋田駅行きがやって来るのはなんと1時間後…!
駅前にコンビニ1軒しかないここでどうやってヒマを潰せと…!
最悪に最悪を上塗りし過ぎてもうなんだか楽しくなってきたよ!ひゃっほう!
1時間も待つくらいなら歩いて秋田駅に戻ってやるわい!
疲れたらヒッチハイクでもしてダンプの運ちゃんに抱かれりゃいいんだろ!
意を決してさっき歩いたばかりの船川街道に踵を返すと、
そこには「飯島二区」と書かれたバス停がそびえたっていた…!


ドキドキしながら時刻表を確認すると秋田駅西口行き!11時31分!
あと6分待てばバスが来る!奇跡だ!奇跡が起きた!
思わず前で待っていたバアさんをハグして喜びを分かち合おうと思ったが、
そこそこ高齢記録のワイセツ罪で捕まるのもなんなので自重し、
ローマ数字と漢数字がミックスされたトリッキーな整理券を受け取って、
なんとか正午過ぎに無事に秋田駅まで戻ってきたのでした…!

はーい皆様!長々と失礼いたしました!
ここまですべて「ひとり相撲」だったというだけの内容でした!
ということでリカバリに選んだのは最終日に行く予定だった、
秋田でも屈指の行列店である『萬亀』さんですよ!
読者さんが飽きてるのがヒシヒシ伝わってくるのでチャッチャとレポするよ!

県庁や裁判所などが密集する秋田の中心地・山王の、
テレビ局の裏手あたりにある住宅街の一角にある渋い店だが、
休日ともなれば県内随一の行列が伸びることでつとに有名なんだとか。
L字型のカウンター席とテーブルや小上がりもある店内は、
平日の昼時でも貫禄の満席状態で6人ほどの行列ができている。
広い厨房ではミッキーのTシャツ姿の店主さんが一人で調理をしていて、
お母様らしきアシスタント役の女性は配膳や皿洗いに徹していて、
カウンターに座ったお客さんが誰も食べていないあたりを見ても、
サーブまでに相当時間がかかるのをこの時点で覚悟しておきます…!
まぁさっき散々ムダな時間と交通費を使ってきたんだから、
これくらいのお預けなんてこれっぽっちも苦になりませんわ!ガッハッハ!
15分ほどでようやく券売機まで到達したのでメニューを確認すると、
煮干しベースの「あっさり」に動物ベースの「濃厚」、
それにお互いを混ぜた「ブレンド」のそれぞれ正油と塩と味噌と並ぶ。
さらにプラス50円ですべてのメニューを「つけめん」に変更することも可能で、
とどめに「油そば」「辛いラーメン」もあるという非常に悩ましい構成。
かまくらに三日三晩こもって考え「ブレンド」の塩味をチョイスし、
トータル30分ほどでようやくサーブに至ったそいつは、
これ正油なんじゃないの?と勘違いしそうな真っ茶色のスープ!
この茶色は小さじ一杯分加えた大量の魚粉によるもので、
レンゲで撹拌してみるとちゃんと下から白っぽいスープが顔を出す。
そのスープはゲンコツや鶏ガラによるドロドロの「濃厚」のダシと、
煮干しや鰹などの魚介風味を活かした「あっさり」のダシを、
絶妙な配合でブレンドしたまさに「いいとこ取り」の一杯。
組み合わせとしてはいわゆる動物魚介のWスープということになるが、
その力強くも後味がすっきりとしたハイパーバランシングや、
底に近付くにつれて沈んだ魚粉がガツンとくる二段構造の演出など、
飽和な印象はちっとも感じさせない圧倒的な存在感でめちゃ美味しいっす!
本当はおろしニンニクや唐辛子などでの味変もいいらしいのだが、
そんなことがもったいなく思えちゃうほど素晴らしいクオリティざますわよ!
そして麺は古いデータだと浅草開化楼だという表記もあるが、
店の片隅に「傾奇者」や「真麺許皆伝」「麺百年」など、
あらゆるメーカーの小麦粉の袋が大量に積み上げてあって、
さらに製麺機があることからも自家製麺にシフトしたと見て間違いないでしょ!

太すぎず細すぎずで熟成感がやや強めのストレートタイプで、
独特のフカッとしたエアリーな食感と豊かな小麦の香りは、
高田馬場から練馬に移転したあの東京の名店が頭をよぎりますよ…!
さらに注文のたびに分厚くカットされるワイルドな肩ロースチャーシューや、
ちょいゆるめの食感で山ほど乗ってくるメンマあたりからも、
やはりあの名店の影響を少なからず受けてるでしよ!ねぇ!はっきり言ってよ!
食後に改めて秋田のラーメン本を見てチェックしてみたら、
店主さんは「新宿区の名店で修行」と記されていたので、
もし正解だったらこの村の金銀財宝は全部もらっていくからな!
万が一俺が間違ってたら素直に「ゴメン」って謝るさ!
リカバリと呼ぶには余りある素晴らしい一杯に、
疲弊していた俺のテンションもすっかり回復したみたいです!
さぁー!久しぶりの秋田をまだまだ楽しむぞー!泣ぐ子はいねがー!
(全身藁まみれでナタ包丁片手に白目を剥きながら)

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